前回に引き続き AirVideo の話。使っているうちに、Live Conversion の開始待ちとフレームレート (オフライン変換ではソースと同じ 29.97fps で変換されるが、即時変換では 25fps に固定されている) が何とかできないのかと思って色々と調べてみた。
HTTP Live Streaming [URI] について仕様を調べてみたり、TwitCasting Viewer [URI] の中の人の愚痴 [URI] 関連を読んだり、2ch iPhone 板の Air Video スレッドの過去ログを眺めて大体の状況を把握。
という訳で Live Conversion での再生遅延は Jobs 猊下の強制するところで開発者側でもどーにもならない話と理解した。全くこれだから apple は……。
macbook と developer program を買って実機デバッグ環境前提の自分しか使えないソフトを書くほどの情熱はないしなー。どーしよーかしら。
職場で 5/28 の国内発売日に購入した方に産経新聞 HD がスムーズに動く姿や電池の持ちの長さ等を見せてもらい、なかなか素晴らしいと感じたので、当日帰りがけに秋葉原ヨドバシで予約。翌 29 日に受け取ってここ 2・3 日ほど触っていた。
購入したのは WiFi 版 32G モデル。イー・モバイルの PocketWi を持ってる docomo ユーザとしては WiFi+3G モデルにメリットを何も感じなかったので。WiFi 版で一括購入なのに何故か softbank ブースで手際の悪い係員からの説明やら勧誘やらを延々受けてからでなければ購入できなかったのが謎と言えば謎。あれが無ければ当日受け取りも可能だったのではと思うことも。
iPad の正しい使い方はコンテンツの消費用マシンとして使うことだろうという訳で、PT1×4 の録画 PC に AirVideo サーバーソフトを導入してそこそこ快適な遠隔視聴環境が出来あがったり。スクリーンショットはこんな感じ。
AirVideo の不満点は、即時変換視聴の場合開始時に 30 秒程度待たされる所と、BS-h の番組を見ていると何故か録画機に OS 毎再起動が掛かること。
二点目の方は私の環境と設定が悪いのかもしれないけれど、できればもう少し安定性が高くなってくれればなぁと切実に思う。
これでもまともに動かすことができなかった Orb と比較するとずっとマシな訳なのだけれども。作ってる時間はないくせについつい apple の HTTP Live Streaming [URI] について調べたくなってしまった。
今回は会合が短かったので翌日にテープ起こしを終わらせることができた。非公式議事録を公開する。[URI]
これはむしろ前回の感想になるのかもしれないけれど、スリーストライクが「警告と刑事罰の間の中間的な措置」になり得るのだろうかというのが疑問点だったりする。
現時点では P2P に対する警察の取り締まりは比較的慎重に、アップロードフォルダに自らデータを投入した人に限定して立件が行われていると理解していて、そこに関しては一応評価されるべきだと考えている。
他方、スリーストライク導入時に国内での実施母体となるであろう CCIF の現在の警告メールへの取り組み [URI] を見ると、こちらの警告メールは自らアップロードフォルダにデータを投入した人とキャッシュとして持っているだけの人を区別していないように見える。特に Q & A 部分を読み進めていくとその思いが強まる。
また、刑事罰としての処分を見るとこれまで P2P に対して懲役刑で実刑が下った例はなく、全て執行猶予がついた形での処分となっていて、刑罰を受けた人も一応普通の生活ができる形となっている。
それに対して、スリーストライクの場合では一定期間ネットへのアクセスを遮断するという、普通の生活にかなりの制限を課すものになる。
本当にこれが中間的な措置と言えるかというと、私には警察による取り締まりよりも遥かに緩い基準で、より強い処罰を与えるというものに見えるので、中間的な措置とは言いがたく思える。
私が P2P に対する罰則としてアップロードとキャッシュは区別するべきと考えているのは、古い例になるけれども auto60.auo という AviUtl のプラグインの記憶があるためだ。
このソフトウェアは何故か作者が Winny でしか配布していなかったので、これを入手しようと思う人は Winny を利用する必要があった。そうした利用者であっても Winny の仕組み上中継ノードとして機能すれば他のユーザが配布しているデータがキャッシュフォルダに蓄積されていく。
キャッシュとアップロードを区別しない場合、こうしたユーザも取り締まりの対象となる。つまり、Winny を起動すること自体が取り締まり対象であるということになってしまうので、それは何かが違うのではないかと思うのだ。
もちろん不特定多数へのデータ配布に Winny プロトコルなんて使ってるソフトなんて入手しようとせずに、HTTP で配布されてるのだけを使えよという意見はアリだろうと思うが、まあそれは日本語なんていうマイナーな言語使わずに中国語話せよというのと同程度の合理性しかないんじゃないのかなと考えている。
大分間が空いてしまったけれども、一応傍聴は続けているので恒例の録音データを。
前回 [URI] に引き続き、スリーストライク・リンク規制・法定賠償の三点が議題だったのだけれども、基本的には前回同様、事務局と各委員の間のメール審議で概ね合意が成立した状況での報告書案を提示して承認という流れ。
それでも比較的議論が行われた方で、最終回の割には 60 分近くの会議となっていた。基本的には「諸外国でそういった制度を導入している国もあるし、権利者側からの要望も出ているけれど、日本へ導入するには色々考えなければいけない問題もあることだし、とりあえず問題点を整理して検討を継続しようね」という内容の報告書になりそうなので、あまり文句を付けるような状況じゃないなーと考えている。
詳細な感想 (もしあれば) は非公式議事録をまとめた後で書く。
テープ起こしの作業が完了したので、第6回の非公式議事録を公開する。[URI]
今回はこれまで踏み込めていなかった「スリーストライク」「リンク規制」「法定賠償制度」等に関しても検討をしていますよというポーズを知財計画 2010 で示すためのアリバイ作りが主目的だったのだろうと邪推している訳なのだけれども。とりあえず今日のところの感想というか、最後の法定賠償制度に関して思ったよしなしごとを。
一応著作権法の第 114 条 3 項に次のような規定がある。
著作権者又は著作隣接権者は、故意又は過失によりその著作権又は著作隣接権を侵害した者に対し、その著作権又は著作隣接権の行使につき受けるべき金銭の額に相当する額を自己が受けた損害の額として、その賠償を請求することができる。
例えば JASRAC は個人のホームページへの MIDI 貼り付けに関して、一曲年間 1200 円でライセンスをしている [URI] 訳で、JASRAC 管理曲の MIDI ファイルを個人ホームページに無許諾で貼り付けるというネット上の著作権侵害の形であれば、この規定を利用して一曲あたり 1200 円の損害賠償額があっさりと認められるだろう。
でだ、例えば定額の賠償金 10 万を実現したいのなら、わざわざ制度化をしようなどというロビー活動をしなくても、年間 10 万円で P2P に楽曲をアップロードして良い権利をライセンスすればいいのじゃないかなーと思ったりした。
面倒な政治活動をしなくて済むし、総務省がデジコン委で懸念していたネット上のコンテンツ二次利用が少ないという問題も解消できるし、違法流通のマネタイズもできるしと良いことづくめじゃないかと妄想した。
流石に 10 万の定額だと特にヒット曲とかでメリットがないし、うっかり契約して P2P 合法配信をしようとか考える人が出てこないとも限らないけれども、もう一桁上げればそれだけ払って P2P で上げようという人も出ないだろうし、損害額の認定がサクッと通るしと意外に現実味があるのじゃないかと思うのだが、それでは駄目なのだろうか。
仕事関係の調べ物が楽しくて、この WG 関係のアレコレは何もできないままに中間とりまとめ後の会合が始まってしまった。昼一番の会議は傍聴を入れてしまうと他の仕事を入れにくくなってしまうので聞きに行きづらいのだよなと思いつつ、有給を取って傍聴へ行ってきた。16:45 現在、自宅でテープ起こし作業中。
とりあえず、恒例の録音データを置いておく。
非公式議事録の公開が何時になるかは今日どこまで作業が進むか次第だけれども、できれば今週末までには何とかしたいなと思っている。
で中間取りまとめ後の初会合なのだけれども、今日の議題は ISP 規制とアクセスコントロール回避規制以外に権利者団体から出されていた要望についての検討ということで「スリーストライク」「リンク規制」「法定賠償制度」が議題として取り上げられた。どうやら今回と次回でこれらも取り込んで知財推進計画 2010 を策定して発表、権利者団体からの民主党支持率浮揚を目指そうというのが事務局の考えらしい。
まあ、項目を眺めるだけでも異論噴出でまとまりそうにないものが並んでいる。しかしこれまでがこれまでなので、会議開催前に資料 [URI] をざっと眺めた時にはこれらも事務局の腕力でたった二回の会合しか開かずに「導入するのが適当」とかまとめるつもりなのだろうかと怯えてしまった。
実際にはそこまで積極的な方向でのまとめでは無く「そうした要望もあるけど、まだまだ検討が必要だよね」レベルに留まりそうなので安心と言えば安心なのだけど、私が自分の読みたいように資料を誤読している可能性もあるので油断はできない。
つーか今後アクセスコントロール回避規制に関してどうする予定なのかというのが疑問だ。色々と留意事項が上がってたり、大谷委員から第 4 回に「どこが適正値なのかという根本の議論は多分ここでするべきだと思うが、皆、それについて十分に話し合えていないのでは」[URI] とまで言われてるのに、知財推進計画 2010 での「アクセスコントロール回避に対して規制を強化する」の一言だけで後は経産省と文化庁の審議会・研究会に丸投げしてしまうつもりなのだろうか。
今日の会合での土肥座長の発言、例えば「このWGでは方向性を示せれば……」等を聞くに、ひょっとして丸投げするつもりなのかなという疑念が高まっている。文化庁は比較的オープンなので傍聴可能なんだけれども、経産省は基本的に本会議以外は全部非公開なので実際の議論を様子を追えないのが困るんだよなぁ。
True Tears Blu-Ray BOX [URI] が届いて仕合せな気分でパッケージを開きつつも、見る為の時間が確保できない悲しみを噛みしめている日常。とうとう録画鯖から視聴用 PC に移動した未視聴分も 50 時間に達してしまった。
先週末から 3 月末にあるまじき寒さに苦しめられていたりもするのだけれども、そう。3 月は JVA (社団法人日本映像ソフト協会) [URI] が昨年一年間の売上統計を発表する月なので、昨年 [URI] に引き続き、デジタル放送のコピー制御ルールがどれだけクリエイターへのリスペクトに結実しているか確認しよう。
繰り返しになるけれど、縦軸が売上高で目盛の単位は億円。横軸が年度で、赤で塗りつぶした 2002 年は中古ゲームソフト訴訟で「映画の著作物の頒布権は最初の販売時に消尽する」という最高裁判決が確定した年で、青で塗りつぶしたのが無料広告放送にコピー制御が導入された年。
うん。ここまで予想通りに進むと面白みが無いけれど、無料広告放送へのコピー制御の導入以降物理メディアの映像ソフト市場は着実に縮小を続けている。実にクリエイターへのリスペクトと対価の還元に寄与しているようで喜ばしい限り。流石年間 100 億を投じて B-CAS システムを維持しているだけのことはある。
あまりやりすぎて、私が「コピー制御があることによって市場が縮小している」と信じていると誤解されるのはまずいので、冗談はこのぐらいにしてジャンル別売り上げの推移を見てみる。
昨年は国内音楽だけが (PV 付 CD がカウントされる為に) 上昇して、それ以外のジャンルは横ばいか下落という惨憺たる状況だった。で 2004 年以降の下落に関しては、一昨年の 9 月に書いた [URI] ように、海外映画がシェアを失いながら値下げでも顧客を取り戻せずにいるのが主因で、無料放送のコピー制御ルールとはほぼ無関係な出来事だ。
実際に、放送コンテンツの二次利用市場にあたる「国内アニメ」「国内ドラマ」「国内子供向け」「芸能・教養」を取り出して積み上げグラフを描くと次のようになる。
このグラフを見て「コピー制御の導入直後に市場規模が 200 億拡大してるじゃないか」「やっぱりコピー制御は対価の還元&リスペクトに効果があるんだ」とか言い出されても困るので、一応指摘しておくと JVA は国内アニメに関しては劇場版とテレビを区別していないので、これは劇場アニメも含んだ数字になってしまっている。
さらに、2005 年の上記 4 ジャンルの市場拡大が約 200 億に対して国内アニメ単独の市場拡大は約 250 億。オリコン年鑑 2006 を見ると判るように 2005 年には「ハウルの動く城」がリリースされておりそれだけでかなりの売り上げを叩きだしている。
250 億の全てがハウル要因だとは考えていないが、翌 2006 年の売上減の報道発表の際に「この減少については、2005年発売の宮崎駿監督作『ハウルの動く城』のDVDビデオ発売により、売上額が増加していたことが要因。これまでも宮崎監督の新作の有無によって市場では年間約1割程度の増減が発生している」と説明 [URI : Impress AV Watch の記事] されているように、70〜80 億程度はハウル要因なのだろうと考えている。
残りの 150 億にしても、ジャンル「アニメ」の 2004 年発売件数 1097 件に対して 2005 年の DVD 発売件数 1402 件 (Impress AV Watch DVD発売日一覧 [URI] にて調査) を思えば、発売本数を増やしたものの、顧客は追随せずに売上総量は期待ほど増えなかったという評価が適切に思える。
前置きが長くなりすぎた。今回取り上げたかったのはジャンル別売上高での「芸能・教養」について。このジャンルについて、正直昨年まではそれほど重要なものだとは思っていなかった。
しかし、オリコン年鑑を眺めてみると「バラエティ」に分類されるものがそこそこ上位の本数を売り上げていることに気がついて、これが JVA の調査ではどこに相当するのだろうと考えてみると「芸能・教養」なのだろうということで、今回のグラフでは放送系コンテンツの中に入れることにした。
国内ドラマについては、対 2004 年比で見ると 2009 年でもそれなりに健闘しているものの、「芸能・教養」ジャンルは売上が半分を切るまでに縮小と非常に苦しい状態にあることが伺える。
このジャンルはほぼダウンタウンだけが一本柱で「水曜どうでしょう」がだいぶ遅れて続いているような状態だった。しかし「あるある事件」等あれこれとあってバラエティ番組の質が低下していくうちに、視聴者もバラエティから離れるようになっていった。そういう状況を表わしているのが、この「芸能・教養」ジャンルのビデオソフトの売上低下なのではと考えている。
デジコン委の第四次・第五次中間答申によると、視聴者に高付加価値な番組を届け続ける為にも無料広告放送であってもコピー制御が必要だということらしいのだけど、それならばどうして、マーケットが半減してしまうほどにバラエティ番組の質は低下しているのだろう。
会議の時間が 1 時間 20 分とこれまでよりも大幅に短かったので、さほど時間を消費せずにテープ起こし版の作成が終了した。というわけで公開 [URI] する。それでも二日後の公開になってしまっているので、当日休みを取った割にはちと作業が遅めかと思う事もあり。当日購入した本を読んでたせいもあるで以後気をつけよう。
感想なのだが……最初におふざけで、北川委員の著作権団体の評価したフィンガープリント技術の精度に関しての発言 [URI] を取り上げて「不正開示行為で入手した営業秘密情報を開示する、不正競争防止法 2 条 1 項 8 号で規定されている不正競争行為を実施した!!」とあげつらおうかと思ったのだけど、あまり笑える文章にならなかったので止めておく。
当日感想にも書いたことだが、個人によるアクセスコントロール回避行為に関して、中間取りまとめ案の「必要な対処」レベルで「刑事罰化まではしないものの違法行為とする」形でまとめられてしまったのが非常に残念。
「留意事項」としていくつ文章が付いたとしても「必要な対処」の記述の方が重く受け止められるだろうと私は考えているので、ある意味、慎重派委員の意見が事務局の意見のまとめ方針に敗北したのだと評価している。
まだ森田委員は「個人の回避行為を規制の対象にすることについて、立法性・必要性が必ずしも確認が十分にされてない」ので「色々な可能性が留保されている」と評価 [URI] しているようだけど、私は可能性が大きく狭まったとものと評価している。いや、「必要性が疑問」なことであっても「必要な対処」に書かれて、それが「やっぱやーめた」になるとは思えないので。
うーん ISP 規制と違って、各委員が個人的に恩恵を受けてないものだから、やっぱりアクセスコントロール回避規制は切実性が違うんだよなぁなどと考えていたり。知的財産戦略本部ではパブコメとは別に常時意見募集をしている [URI] ようなので、この流れに疑問を感じる人は意見を入れてください。私ももう少し主張を整理してから意見投げてみる。